【海軍機一式陸上攻撃機の尾輪】
タイヤ部分には,「日本タイヤ株式会社 3 - 3 500 - 180 尾輪 後難読」の
記入があります。
リム部の刻印は,「16 - N1713 リ 501 ○の中にイ 菱形の中に S 桜刻印」と
裏部に「錨刻印 難読 本 309 M 」のメーカー刻印があります。
一式陸上攻撃機の部品はなかなかお目にかかれません。
左側より「一式陸攻」,特攻機「白菊」,「零戦」の尾輪。大きさを比較して下さい。
【一式陸上攻撃機の雄姿】
【河口湖自動車博物館内展示物からの資料】
【海軍陸上爆撃機・銀河の尾輪】
銀河は大東亜戦争後期に登場したスマートな双発急降下爆撃機で、
性能は群を抜いていました。武装胴体全方20mm旋回砲1門,後上方
13mmまたは20mm旋回砲1門,爆弾800kg1発または500kg1発
または800kg魚雷1発装備できました。
常用気圧4kg/cu 6層 昭和19年2月製 内外ゴム株式会社 N026と
刻印が入っています。内外ゴムは兵庫県明石市にある会社で、チューブ
ゴムを専門に制作していましたが、昭和6年航空機タイヤの生産に入り
ました。直径40cmX幅16cmを示す「400X160」の記号もあります。
【機種不明の機の尾輪】
【表面】
タイヤの部分に「日本タイヤ株式会社」と「420X150」の記入があります。
【裏面】
【側面】
【二式複座戦闘機・屠龍の尾輪】
陸軍の戦闘機キ番号はキ45改、愛称は屠龍。複座とつくのは同年に採用された
二式単座戦闘機「鍾馗」と区別するため。
【ロケット戦闘機「秋水」の燃料保存用陶器製容器】
大戦末期日本でもロケットエンジンの開発をおこなっていました。「秋水」に搭載されるエンジン「特呂二号」
などに使用された燃料は(甲液)濃度80%の過酸化水素の水溶液に安定剤としてピロ燐酸ソーダ等を添加
(乙液)メタノール57%+水化ヒドラジン30%+水13%,、反応促進剤として乙液1リットルに対して銅シアン化カリを
2.5g添加甲液:乙液/混合比10:36等を化学反応させて作成しました。これらの燃料は物質を溶解してしまう劇薬で
保存の為には陶器製の容器が必要でした。
【其壱】
【其弐】
以下二枚の写真は三菱重工名古屋宇宙システム史料室に
展示されている陶器製容器
【関連文献】
「丸メカニック・一式陸上攻撃機・THE MARU MECHANIC 1980 5 No.22」:潮書房
「帝国海軍・一式陸攻」:Gakken
「航空ファン・日本海軍機」:株式会社 文林堂
「帝國陸海軍・現存兵器ガイドブック」歴史群像2月号
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【軍医少尉の資料館】